INFORMATION

「家、三匹の子ぶたが間違っていたこと」住宅の資産価値

2016/03/28

 

kobuta2

 

今回のテーマは、

住宅の資産価値

です。

 

「家を建てる・l購入する」

それはとてもとても大きな買い物です。

しかし、

 

日本の木造住宅の平均寿命は約26年。

不動産業界では、築約20年で価値は0円になる。

つまり30~35年のローンを組んで購入した家は、

ローンを払い終わる頃には全く価値がなくなってしまう。

 

この現状をあらためて考えてみると、なんともむなしい気持ちになってしまいませんか?

まるで、家は消耗品のようですね。高額な消耗品です・・。

 

そんな日本の住宅に関するおかしな常識や、

また、それに対して欧米の住宅市場はどのようなものか、など

こちらの本を読んで

またまた目からウロコでしたので

今回も田鎖氏の著書を参考に書かせていただきたいと思います。

 

 

sanbiki1

 

「家、三匹の子ぶたが間違っていたこと」

著者 田鎖 郁男、金谷 年展

発行所 ダイヤモンド社

2007年11月8日 第1刷発行

 

冒頭にも書きましたが、

日本の中古住宅の市場はとても厳しい世界です。

約20年ほど経って、木造の家を売ろうと思ったときに

「0円です。」「取り壊し費用で~万円かかります。」

と言われるのです。

しかし短命な日本の木造住宅ですので、しかたありません。

そしてそれが日本の常識となってしまっているのに対し、

 

欧米では、中古住宅に高い値段がつきます。

手入れをしっかりとしていて、住みやすくなっている家は

新築の家よりも高く売れるほど。

 

また、日本と欧米の違いは

そもそも”住宅の価値観”にもあります。

日本は

若いころはアパートやマンションで、

結婚して子供ができると、戸建ての家を購入し

そこに一生住み続ける

これが一般的なのではないでしょうか?

 

ところが、欧米では

家族の状況が変わったり(減ったり増えたり)して

その家に住み続けることが不合理になると

そのたびに、中古住宅を買ったり売ったりしながら住み替え、

より自分に適した家へと移っていくのだそう。

 

日本のように、「夢のマイホーム」をもつことが終着点ではなく

そこからまた住み替えを繰り返すのが一般的なようです。

 

「世界の常識は中古流通を繰り返して、数百年も社会に役立ち、自然への負担を軽くし、

住まい手自身にも高く売れることによって生活の負担を大幅に軽くさせる家、

つまり資産価値のある家であり、

そのために安全で健康で快適で誰にも愛されるような家を最初からつくるのだ。」

(引用『家、三匹の子ぶたが間違っていたこと』ダイヤモンド社)

 

さて、そんな世界の常識とは異なる日本ですが

さらに、現在空き家問題も深刻化しています。

 

終戦直後 約420万戸の住宅不足

1968年 住宅数が総世帯数を上回る

2013年 日本の総住宅数6063万戸のうち

空き家の数820万戸(総務省統計局ホームページより)

 

日本中に家が溢れかえっていますね!

 

戦後の持ち家政策で

とにかく家をたくさんつくっていた日本ですが、

現在は、「量より質」をもとめる転換期をむかえました。

また

税制などの面でも

もともと新築物件の購入者のみだった優遇制度が

中古物件でも適応になったりと、

中古住宅流通にむけて、いろいろと変わってきているようです。

 

 

そのようなわけで、

 

今後は日本でも、中古住宅市場でが成立していくだろう

と田鎖氏は著書の中で述べています。

 

そして、そのためには、住宅が資産(価値のあるもの)になっていなければなりません。

従来のように、20年30年で寿命を迎えてしまう木造住宅では

流通は難しいでしょうし、社会的な価値も低いままです。

 

そこで登場するキーワードが

 

「長期優良住宅」です。

 

住宅を資産化する条件として、いま注目されているワードです。

次回は、この長期優良住宅についてまとめたいと思います。

 

 

sanbiki1

 

「家、三匹の子ぶたが間違っていたこと」

著者 田鎖 郁男、金谷 年展

発行所 ダイヤモンド社

2007年11月8日 第1刷発行

 

一覧に戻る