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『人文学は武器になる』⑨ 人文知は「企画する力」につながる9/30

ここまで読んできて、人文知は知識というより

「ものの見方」

に近いのだと感じるようになった。

歴史を学ぶことで時間軸を長くする。

異なる国や文化を知ることで空間軸を広くする。

哲学を学ぶことで、当たり前だと思っている前提を疑う。

文学や芸術に触れることで、人間の感情や価値観について考える。

こうした経験を積み重ねることで、

一つの問題を

複数の角度から見る

ことができるようになる。

そしてこれは、

そのまま企画する力につながると思う。

企画とは、

まだ存在していないものを考える仕事である。

そのためには、単に市場調査をして需要を見つけるだけでは足りない。

「これから人々の暮らしはどう変わるのか」
「人は何に豊かさを感じるのか」
「なぜこの場所にこれをつくるのか」

こうした問いを考えなければならない。

AIは大量の事例を集めてくれる。

しかし、

既存事例の平均を

取るだけでは新しい企画は生まれにくい。

 

歴史、社会、文化、建築、デザインなど、

離れて見えるものを自分の中で

つなぎ合わせたときに、

新しい発想が生まれるのではないだろうか。

そう考えると、人文知を学ぶ目的は

「物知りになること」ではない。

判断の引き出しを増やす

ことなのだ。

そして必要な場面で、その引き出しから

適切な視点を取り出して考える。

 

 

だからこそタイトルは

『人文知は武器になる』

なのだと思う。

武器は持っているだけでは意味がない。

実際の仕事の中で使って初めて、

人文知は価値を持つ。

この本の一番大きなメッセージは、そこにあるのではないかと思った。

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