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『人文学は武器になる』⑤ 「問い」から始める 5/30

では、

歴史や哲学をどう勉強すればいいのか

本書の第4章では

「歴史を武器にする独学の技法」

が語られている。

その中で私が一番重要だと感じたのは、最初に

「問いを立てる」

という考え方である。

学生時代の歴史の勉強というと、年号や人物、出来事を覚えるイメージが強い。

しかし、

それでは知識が増えても仕事にはなかなかつながらない。

例えば、「徳川幕府はいつ成立したか」ではなく、

「なぜ徳川幕府は260年以上続いたのか」

と考える。

「産業革命はいつ始まったか」ではなく、

「新しい技術が既存産業を壊すとき何が起きるのか」

と考える。

 

 

問いが変わるだけで、

歴史の見え方も変わってくる。

これは普段の仕事でも同じだと思う。

「どんな建物をつくるか」と考える前に、

「ここでどんな暮らしを提案したいのか」と問う。「家賃はいくら取れるか」の前に、「なぜこの物件を選んでもらえるのか」と考える。

 

良い答えを出すためには、その前に良い問いが必要なのだ。

もう一つ面白いのが、人文知の学習には

近道がない

いう考え方である。

一冊読んだからすぐ成果が出るものではない。

歴史、哲学、文学などを横断的に読み、

長い時間をかけて自分の中に蓄積していく。

そして本書が示す大切な到達点は、単に

「わかった」で終わらないことだ。

知識によって世界の見方が変わり、自分の判断や行動まで変わる。

つまり、「わかる」から「かわる」へ。

この感覚を持って読書を続けることが、人文知を本当の武器に変える方法なのだと思う。

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