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『人文学は武器になる④』技術が変われば「正解」も変わる 4/30
歴史を振り返ると、
社会を大きく変えてきたものの一つが
技術革新
である。

産業革命、自動車、航空機、テレビ、インターネット。
そして現在のAI。
新しい技術が登場すると、
単に便利な道具が増えるだけではない。
働き方や産業構造、人々の価値観、
さらには「何が正しいか」という社会の常識

まで変えてしまう。
本書では、こうした構造的な変化が起こると、
それまで正しかった行動が突然通用しなくなること
が指摘されている。
これは非常に重要だと思う。
企業が失敗するとき、「判断を間違えた」からとは限らない。
むしろ、以前は正しかった判断を続けているうちに、
環境のほうが変わってしまったということがある。
例えば、人口が増加していた時代
と人口が減少する時代では、
住宅に求められる考え方も違う。
物が不足していた時代には「つくれば売れる」が正しかった。
しかし物が十分にある時代になると、
「なぜこれを選ぶのか」という理由が必要になる。

つまり成功条件そのものが変化していく。
本書では、社会にとって何が希少なのかによって
「勝者の条件」も変わる
と考える。
これは企画にも通じる話だ。
世の中に不足しているものを探し、
それを提供する。
しかし不足しているものは、時代によって変わる。
だから大切なのは、「以前うまくいった方法」を守ることではない。
社会の変化を観察し、
「いま何が不足しているのか」

を考え続けることだ。
歴史を学ぶことによって、変化そのものに振り回されるのではなく
変化の構造を見る目
を持つことができる。
これも人文知が「武器」になる理由なのだと思った。