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戸栗美術館 陶磁器専門の美術館
先日のフィールドワーク、つづき。
渋谷エリア散策ということで、
戸栗美術館へ。
わちゃわちゃした駅前の渋谷の雰囲気とは変わって
静かな落ち着いた住宅街にある美術館。
”奥渋”ってとこですね。
遠くからでも目立つ建築。
外壁は、茶色のタイル貼りですが、
よくみるとところどころ穴があいている・・!
普通のタイル仕上げは躯体の上から接着剤で貼りますが
これは、コンクリートを流し込む前に型枠側にタイルを並べておき
コンクリートとタイルを一体化させる「打ち込みタイル工法」ということではないですか!?
打ち込みタイル工法といえば前川國男さん。
東京都美術館の外壁がまさにこれで、有名です!
戸栗美術館の方は、
設計者が不明(施工は清水建設?たぶん設計も)のようですが
思わぬ共通点にびっくり。。。
戸栗美術館は
陶磁器専門の美術館で収蔵品は7000点も。
今は「花鳥風月 古伊万里の文様」という展覧会をやっていました。
干支セレクションということで
龍をモチーフにした陶磁器の展示場があって
そちらだけ写真撮影okでした。
龍といえばだいたいこんなイメージ↓ですが、
伊万里焼では
角・鱗・爪・翼
があるかないかで4種類の龍に分けられていて
こんな、なにもない龍もいたりします。(足とか目はあるのね)
この、なにもない龍は「螭龍」(ちりゅう)、という龍です。
とかげっぽい。
ちなみに上の写真のように↑、
青い模様の陶磁器を「染付」(そめつけ)、
↓こんな感じで色鮮やかに絵がかかれているものを「色絵」(いろえ)といいます。
染付は、素焼きをした段階で絵をかき、そこから釉薬をかけて本焼きをします。
色絵は、本焼きをした染付や白磁に、ガラス質の顔料で絵をかき、焼き付けたもの。
染付は、釉薬の下に絵があるので剥がれることもなく表面がフラットなのに対し
色絵は釉薬の上にのせた、顔料の厚みが感じられるそう。
もとは中国から入ってきた技術ですが
中国が戦乱のころ、中国にかわってヨーロッパにガンガン輸出していた日本の陶磁器。
ヨーロッパの富裕層に大人気だったようですね。
それに影響を受けて、つくられたのがドイツのマイセンなので・・
日本の陶磁器、すごいな!!!!という話です。