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空気を入れ換えて快適に!

2016/07/15

毎日とても暑いですね。

暑くなってくると家の中でも冷房をつけることが多くなると思います。

ついつい窓を閉めたまま1日中冷房をつけっぱなし、ということもあるのではないでしょうか。

今日は、窓を開けて新鮮な空気を取り入れることの重要性について、です。

 

まず

夏を快適に過ごすために、特に意識したいことの中で

*日差しが室内に入らないよう、遮る「日射遮蔽」

 

*湿気や空気の汚れを排出する「換気」(空気を入れ換える)

 

*換気や涼感を得る目的で行う「通風」(窓を開けて室内に風を通す)

 

などがありますが

その中でも今日は「換気」と「通風」のお話しです。

 

まず「換気」ですが

空気の汚れは目には見えないので、

習慣になっていないとつい忘れてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

しかし空気は確実に汚れます!

排除したいものは、熱、湿気、におい、CO2、VOCなどですが、

言うまでもなく、これらは不快感や頭痛、息苦しさ、体調不良の原因となります。

また建物にカビが生えたり結露がおこる原因にもなります。

 

建築基準法でも

「居室において0.5回/h以上の換気量を確保すること」

と決められているほどです。

 

ただ、この「0.5回/h以上」というのはとても少なく(イメージしづらいですが)

本当に最低限、のようです。

ですので、「24時間換気設備」などで家全体を換気されている方も

もしその換気量が建築基準法レベルであるなら、それで十分とは言い難いので

窓を開けたり、局所的に換気をしたり(例えば浴室やキッチンなど)、がやはり必要になってくるかと思います。

 

また、家の気密性を高めることも換気には重要な要素です。

「気密性を高める=息苦しそう、換気が十分ではなさそう」

と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

しかしそうではありません。

意図しない箇所からの空気の漏れは、

室内の気流を変えてしまうので、その結果、換気の計画がくるってしまうのです。

 

つまり、しっかり気密性を確保したうえで、きちんとした換気計画を行うととても良いのですね。

 

また、毎日の生活の中でも

「料理の際に換気扇をひく」「浴室やトイレで換気扇をひく」「こまめに窓を開けて空気をいれかえる」

などの当たり前の行為はとても大事だということです。

 

そして「通風」。

 

夏には「室内の熱を排出する」という目的で、とても重要です。

簡単に言えば”ただ窓をあけて風を通す”だけのことですが、

いくつかポイントがあるのでまとめます。

 

①必ず入口と出口をつくる (2か所以上あける)

②なにかにぶつかると、風は方向を変える (意図して障害物をつくり、流したい方向は風を流すことができる)

③平面だけでなく、上下にも風はながれる (吹き抜けなどを通り別の階にも流れる)

④涼感を得るためには、外気温が涼しいときに行う! (当たり前ですが、夏期の場合は夕方~翌日の朝にかけて、ということです)

 

そして、”どの方向から風が吹いてくるのか” (卓越風向)

 

これを把握することもとても大事です。

 

卓越風向は一定ではなく、四季や時間帯によっても変わります。

しかし通風計画のためには重要なことですので

これから家を建てる方は、

可能なら、その土地の”よく風がふく向き”を調べておくとよいと思います。

 

 

それでは

日中の暑い時間帯などは冷房に頼るとしても

換気をしっかり行うことと、室内に風を通すことを忘れず

夏を気持ちよく乗り切りましょう!

 

 

参考

省エネ・エコ住宅設計究極マニュアル

発行 2011年2月23日

編・著者 野池政宏

発行者 澤井聖一

発行所 株式会社エクスナレッジ

 

 

 

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